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Posted by あしたさぬき.JP at

2018年05月06日

「菖蒲」

「菖蒲」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~


床の間の雛飾りを眺めながら一考。

片付けを延ばし、延ばし、
時は五月ともなろうとするも
未だに我が家の床の間に
飾り続けられている雛飾り。

一説には、片付けが遅れると、
嫁入りが遅れるとも言われる。

なぜこのようなことになることかと
思いをめぐらせてみる。

時は、昨年末へと遡り、
クリスマスツリーを飾り付け、
電飾ピカピカ、
サンタクロースからのプレゼントに願いを込め、
プレゼントさえいただければ、
そそくさと片付け。

次は、正月飾り、
羽子板をしつらえてみる。
食べた、飲んだとあっという間に正月は過ぎ、
楽しみにしていた雛壇を飾っていく。
せっかく飾ったのだし、きれいだし、
しばらく眺めておこうかと四月になる。

そろそろ、鯉のぼり、
兜を飾らねばと
押し入れを探索する。

えっもう五月なのか。
といった調子である。

もちろん、毎年、
繰り返し続けている。

そんな我が家の
季節の風物詩である。

私が幼いころ、
子どもの日、
端午の節句が近づくと
父に近所の池へと連れられ、
恐る恐る水に足をひたした。

そこには、
子どもたちの真っすぐな成長を
あらわすかのように、
あざやかにすっと伸びた菖蒲の葉が
群青している。

菖蒲の葉を剣の姿に例えたとも。

端午の節句は、菖蒲の節句。

そんな、菖蒲の葉を湯船に浮かべて、
菖蒲湯につかった
幼いころを思い出す。

親となった自分が息子を連れて
一緒に池に入れるかとなると、
危ない、怖い。

そうだ、雛飾りの話がまだまだ。

よく考えてみると、
片付けを延ばし、延ばしなのは、
大切に育てた娘に、
そんなにさっさと嫁に行かれて
たまるものかという
父親のささやかな意地なのかもしれない。

お父様がた、いかがでしょうか。



  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)健康新聞