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Posted by あしたさぬき.JP at

2016年06月24日

「初音保育所、出番ですよ」

「初音保育所、出番ですよ」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

戦場のような一日が
あっという間に過ぎた。

「雨の中、滑らないように。
でも急いでね」って
言いながら
控室に集合!!

一息つく間もなく
お着物に着替えて
大きなステージでリハーサル。

そして本番。


いつもと違う雰囲気に
少し緊張しながらも
踊っていると

大勢のお客さんが
沢山たくさん
拍手してくれた。

やっぱり頑張って
良かったね。


毎年この時期は
特に忙しい。

町一番のホールの大きな舞台で
日本舞踊を披露するこの時期。

この日までに着物を縫い
お稽古を重ね
何度も怒られた。

振り付けが難しくって
何度もお稽古したことも
お扇子が上手く開けず
泣きそうになったことも
着慣れない着物に
疲れちゃってたことも

今日、みんなが褒めてくれたから
全部帳消し。

それくらい本番は上手くいった。


子どもの計り知れない底力は
海よりも深く
空よりも澄んでいる。

そして瞳は何よりも
キラキラしている。


戦場のような一日も
それまでの日々の大変さも

このキラキラした瞳には
変えられない。


「初音保育所、出番ですよ」

「初音保育所、出番ですよ」


「初音保育所、出番ですよ」

  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編

2016年06月17日

「私を食べて」

「私を食べて」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

嬉しいことがあったときは
お赤飯。

運動会は
巻き寿司・いなり寿司。

お誕生日には
ろうそくを灯したお誕生日ケーキ。

何かの行事の際には
いつも特別なメニューが食卓に並ぶ。

今はとっても豊かな時代になって
特別な日じゃなくても
ケーキが出てきたり
豪華なお肉が出てきたりする。

外食だって
昔みたいに特別なことではない。

私は小さい頃から
お誕生日ケーキとは
無縁で生きてきた。

友達の家に御呼ばれした時の
お誕生日ケーキが羨ましくて
おじいちゃんにお願いすると
羊羹が出てきた。

納得できずに泣き叫びながら
おじいちゃんに辛くあたったのを
鮮明に覚えている。

神社のお参りの時
参道を歩くのが嫌で
駄々をこねて
ところてんを食べさせてもらったこと。

旅行での記憶はないが
その道中で食べた
アイスクリームとスルメのことは
忘れない。

想い出はそこら中にあふれている。
そしてその想い出には
何かと食べ物がリンクする。

羊羹を見ても
ケーキを見ても
おじいちゃんを想い出す。

食べ物にはそんな隠れたパワーがある。
そんなことを考えながら
目の前のご飯をありがたく頂く。

「私を食べて」と
美味しそうに訴えてくる
このご飯にも
たくさんの思い出が
詰まっているに違いない。

「私を食べて」
  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編

2016年06月10日

「共に生きる時間の中で」

「共に生きる時間の中で」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

「今日でお役ごめんやから
帰らせてもらいますから」

歩いていると
傍のソファーから
聞きなれた声を耳にする。

その方はいつも顔を合わせると
澄ました表情で。
それは恒例のあいさつのように。

もうちょっと一緒におろうよ
なんて、冗談交じりに笑い合うのが
今の僕らの当たり前の日常。

最初の出会いは
病院から施設に来られた時。

「騙されて連れてこられた」
「あの家は私の家やのに」。

僕が話しかけるよりも先に
怒った顔で取り付くシマもなく。

そりゃそうだよね、と
どこか引きつりながら
返事をしたことを覚えている。

一緒に買い物に出かけては
大量の食材を買い込んで。
帰りたい時は、じゃあ行こう!と
何時間でも家に向かって歩いて。

食事を食べる量が減っている方が居たら
家族のように気遣い
寄り添って。

榊を枯らしてしまった時には
供えかたを一から教えてもらって。
あれよあれよと過ぎ去った2年半。

認知症による物忘れや
認識の違いがなくなることは無いが

数えきれない出来事の中で
そんなイメージはどこかに消えてしまった。

いつも元気で
ちょっと皮肉っぽいけど
頼りになるお母さん。

僕にとってはそんな存在。

「なんで私はここにおらないかんのかな」。
今もなお出会った時と変わらないその言葉に
僕は真剣に向き合えているだろうか?

施設が家にとって代われるとは
思わない。

けれど
家のように、家族のように
共に生きていくことが
幸せであったと

そう思えるように
歩みたい。

「共に生きる時間の中で」
  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編

2016年06月05日

芒種

芒種
~心に積み重なる様々な出来事このコラムに寄せて~

梅雨の気配を感じさせるつかの間の晴れ間
かつてのにぎわいを想起させる人々の声

緑輝く山合からの樹木の香り
蒼々とした海からの潮の便り

時が近づくにつれ
ますます、高まる期待

香川県東部
さぬき市小田
漁業に栄え
農地を耕し
集う人々からは、それぞれに
「皆、ここが好きなんです」。
厳かに進む神事
表情も自ずと引き締まる

すでに集落の半数であろう人々が集まった
閉校となった旧小学校跡に
子供たちの姿も

やはり、ここには、彼らが似合う

「ここやで~」
「そぉっとなぁ」
「すまもちから」
「すま?」
久しく、珍しくなったことにより
言葉も衰退

さあ、はじまり

梅雨空にまばゆくさす 陽光のように

空に広がる 紅白もち
この日のために地元の皆様より
つきあげられた

会場の熱気は投げ入れられた『おおぶし』により最大値
我先にと駆け寄る者
力いっぱい引き合うもの

一つの行事とともに
集落がまとまりあうような気持に

さあ、ここから始まる種をまこう

芒種






  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)健康新聞

2016年06月03日

「守里苑PODカレッジ一周念記念祭 Ⅱ」

「守里苑PODカレッジ一周念記念祭 Ⅱ」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

デイサービスを
PODカレッジと名称を変更し
学校形式にして
1年が経過した。

学生(利用者)の中から
1周年記念のお祝いをしよう
という声が上がり
先週盛大にお祝いした。

休まず出席した人には
「皆勤賞」

頑張って
いろんなことにチャレンジしてくれた人には
「功労賞」

「特別賞」は習字や裁縫などの
作品作りがみるみる上達した人に贈られた。

記念式典では
学生から心のこもった
身に余るほどの素敵なお礼状を
いただいた。

先週
この欄に掲載した
そのお礼状に書かれた内容は
私たちがPODカレッジを始めようと
思ったきっかけそのものだった。

その昔
現在のように恵まれた環境にはない中
もっと勉強したい
いろんなことにチャレンジしたい
と思っても叶わず
一生懸命生きてこられた方々に
その気持ちを思い出して欲しくて
何かにチャレンジする
きっかけにして欲しくて始めた
PODカレッジ。

こんなにも「やって良かった」
って思ったことはない。

国語の授業は習字
美術は絵画と造形
家庭科は裁縫や料理。

パソコンの授業では
インターネットで検索だって
できるようになった。

書ききれないほどのチャレンジには
たくさんの思い出だってある。

「デイサービス」ではなく
「カレッジ」だからこその
この成果。

どんどん元気になって
どんどん目が輝いて
どんどん友達が増えてって
どんどん若返る。

さあ、私たちも
負けてはいられない。

「守里苑PODカレッジ一種年記念祭 Ⅱ」















  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編