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Posted by あしたさぬき.JP at

2017年04月28日

「新・新御三家」

「新・新御三家」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

夕食が終わると

そこには

何だか

ゆっくりとした時間が流れる。


ある方は
1日の終わりを迎えるために
着替えの準備を始める。



ある方は
夕食の食器を
片付けてくれる。



ソファーに座り
のんびり過ごされる方もいる。



それぞれが

ある程度
決められた時間のルールを
守りつつ


様々に過ごす。




ある日の事


男性のAさんは

いつもより早く
着替えを済ませ

テレビの前のソファーに陣取り

いつもとは様子が違う。




いつもは
とても柔和な表情を浮かべ

周りの人を受け入れる
穏やかな印象を受けるのだが

今日は何となく険しい。



「どうしたのかなぁ。
 まぁ、こんな日もあるのかな」と

思ってみていると

同じく男性のBさん
Cさんも着替えを済ませ

ソファーに座った。



「3人揃っているけれど
 今日は何があるの?」と

伺うと


「今日は歌の番組があるんや!」

「1人で観るより
 3人で観た方が楽しいけん!」と

Aさんからの返答。


どうやら、一緒にテレビを見ようと
Bさん、Cさんを誘ったらしい。



朝から新聞のテレビ欄を見ながら

あーだ、こーだと協議し

決定した歌番組。


朝から楽しみにしていたためか
3人共にニッコニコ。



そして何よりも

大勢で見るのが
楽しいのか

やっぱり表情はハナマル。

横で見ていた私たちも
何だか良い感じ!



次は同じ男同士。

何の話で盛り上がるんでしょうか!?


「新・新御三家」
  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編

2017年04月21日

「新米さん」

「新米さん」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

新年度になり
待ちに待った
新しい職員さんが

入ってきた。




野球部出身の力持ち

おくゆかしい大和撫子

ちょっと控えめな
イケメン男子と



その他もう

より取り見取り。



事業所内の雰囲気も
一変した。


ここでちょっと
ご紹介。



入社後3週間の暮らしの中で
一番難儀しているのが

食事作りだそう。



お母さんの手伝いは
したことあるけれど


家族以外の誰かに
食べてもらうなんて

みんな初めて。



男性職員に至っては

全く台所にも
立ったことがない。



そこで
頼りになるのが

利用者の皆様方。



冷蔵庫の中を見て

献立や作り方など
いろいろと
相談に乗ってくれる。



出来ないことが

逆に

利用者さんとの距離を
縮めてくれるのか

「仕方がないわねえ」と
野菜の皮をむき

調味料を合わせてくれる。


「上手にできないわ」と
おっしゃるけれど

何のなんの

新米介護士よりは
よっぽど器用に

調理を進めてくださり
ホント頼りになっている。


新米さんは
もちろん

まだまだ
新米だけれども

ドキッとするような
質問を投げかけてみたり

いろいろ提案してくれたりと


その存在は


利用されている皆さんにとって



少しずつ

かけがえのない存在に

なっている。


いやいや!
私達も負けてはいられない。


若いパワーを刺激に


私たちも一緒になって

盛り上がっていかなくちゃ!

「新米さん」
  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編

2017年04月14日

「家事歴ウン十年」

「家事歴ウン十年」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

今日は
炊き込みご飯をつくろう、と

朝からいろいろなお野菜を
刻んでいた。



すると
ある女性が

「私、家でも焼き飯、作ったんで」と

何となく
照れくさそうに教えてくれた。


何でも
2・3日前

施設でのお昼ご飯に、と
みんなで作った焼き飯が美味しくて

家でも作ってみたらしい。



「美味しかったわぁ。」と
言いながら

慣れた手つきで
椎茸を細かく刻む手つきは

何とも鮮やか。



さすが、家事歴ウン十年。



80歳を上回るくらいの方には

「焼き飯」は
珍しかったのだろうか。




小さな女の子が
初めてケーキを焼いた時のように


とっても嬉しそうに
笑いながら話してくれたのが
とっても印象的だ。



事業所に来られる方々は
そのほとんどが

自宅と事業所を
行き来しておられる。



朝来られると
自宅での様子を話してくれるのが
日課になっているが

事業所での出来事も
自宅に戻って
ご家族に話してくれているのかと思うと

すごく嬉しい。




事業所でできた
お友達の事

初めて作った
フェルト人形のの事

みんなで作った
食事の事。


そんな話を
息子さんに聞かせながら

お母さんが作った焼き飯を
一緒に食べておられる様子が

目に浮かぶようだ。




自宅での介護は

大変かもしれない。



けれど

こんなにも幸せが
詰まっている。

「家事歴ウン十年」







  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編

2017年04月07日

「輪ゴム」

「輪ゴム」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

女性の手首には

いつも
輪ゴムがはめられている。


それが痛そうで

「はずしませんか」と

言うと

「そうなの
 息子にもよく『はずしなさいよ』と
  怒られるのよ」と

恥ずかしそうに
答える。


聞くと

その息子さんが
小さい頃

輪ゴムをギュウッと
手首にはめていたので

指に血がまわらなくなって

真っ青になり

若いお母さんだった
その女性は

大慌てしたーという

ほほえましい記憶が
あるらしい。



プニプニした子どもの手が
一気に頭に浮かんできて

何ともいえず

ホッコリした。



いくつになっても
子どもは子どもだが

いつの日か
その関係は

逆転する。





親が
子どものことを思い育てたように

子どもが
親の身体を気遣う。



息子さんは
お母さんのことを心配し

輪ゴムを外した方がいいよ、と

声を掛けたのだろう。


それを恥ずかしそうに

そして嬉しそうに
話してくれる。


この親子には

とっておきの思い出なのだろう。




好きな食べ物の話


苦手な動物の話


小学校時代の思い出。





他の誰かにとって
他愛もない話も


その当事者にとっては

かけがえのない

思い出。




そんな思い出を重ねて

家族になるんだな。

「輪ゴム」


  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編

2017年04月02日

「黄色い花びらとともに」

「黄色い花びらとともに」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

春のあたたかさを告げるかのように咲く
黄色い花びら

子どもたちの卒所を祝うかのように咲く
黄色い花びら


これまでともにすごしてきた
仲間たち

小学校への入学につぼみをふくらませ咲く
黄色い花びら

ひとつひとつの想い出を

花びらの数だけ想い起こす



座りはじめたこと

歩きはじめたこと

言葉を発したこと

みんなで遊んだこと


黄色い花びらに想いを込めて




さあ4月になった
新しい小さな、小さなつぼみを
ふくらまそう

そして
たくさんの黄色い花びらを
咲かせてみよう


これからは小学生
「?できた!!!」
「?見つけた!!!」
「?なに???」


新たな気づきを
とどけてみよう



卒所 
おめでとう

そして

新入学
おめでとう





卒所式に咲いた

黄色い菜の花とともに


「黄色い花びらとともに」
  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)健康新聞