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Posted by あしたさぬき.JP at

2017年12月29日

「氷が張ったよ」

「氷が張ったよ」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~


12月も月末近く、
寒い朝がずっと続いています。


先日の朝、
子どもたちが「川」と呼ぶ
保育所庭のビオトープに、
薄氷が張りました。

今冬初めてのことで、
庭に遊びに出た子どもたちが
さっそく見つけて大喜び!


腕を伸ばして、
氷の採集に精を出しています。

体も大きくなってきた
5歳の子どもたちが、
川岸から思い切り手を伸ばして
氷を手前に移動させれば、
3歳や4歳の子どもたちは
目の前に到着した氷を
そおっとつまんで

採集成功!


歓声とともに

「見て見て~!」
「薄い~」
「もっと取ろう」
「あそこにある」

と思い思いに
氷を取り続けます。

川一面に張った氷は、
あれよあれよという間に
子どもたちに引き上げられていきましたが、
まだまだ残っているはずと、
何人かは残った氷を
辛抱強く探し続けています。

水の表面に張った薄氷は、
水面の真上からは
見つけにくいけれど、
体をちょっと斜めに傾けたり、
水面にぐっと目を近づけたりすると、
漂っている氷が確認できるようで、

「あ! あそこにまだ残ってる!」

と声をかけあって氷を探していました。

氷は時間とともに
溶けてしまいましたが、
子どもたちは
氷を触ったり
集めたりすることが
何よりも楽しかったよう。


まだまだ寒い朝はあるはず。

氷集め、また楽しもうね。



  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編

2017年12月22日

「認知症の人と暮らす」

「認知症の人と暮らす」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

認知症を発症すると、
生活のいろんなところに
不具合が生じます。

すると家族は不安になります。
「認知症が進んで、何もできなくなるんじゃないか」と。

左右違う靴下を履いてみたり、
冷奴にソースをかけてみたり。

確かにそれは「ふつう」はしない事かもしれません。
けれどその「ふつう」は誰の「ふつう」?

若い女の子が左右違った靴下を履いていると
「おしゃれ」になり、
子どもが冷奴にソースをかけると
「間違えちゃって、おっちょこちょいね」で
済んでしまします。

けれど、認知症と診断されただけで
「認知症が進んじゃってかわいそう」とか
「困ったわ、不安だわ」になり
「ふつう」でなくなってしまいます。

色んな不具合も「認知症」から
離れて考えてみると、
少しは楽になれませんか?

同じ話を繰り返すのは、
もっと話がしたいから(忘れたんじゃないよ)、
薬を飲まないのは、
苦くてまずいから(飲み忘れたんじゃないよ)、
お金が無くなったっていうのは、
お小遣いが欲しいから(盗られたって、疑ってるんじゃないよ)。

認知症の方と24時間、共に暮らすご家族は、
こんな風には考えられないかもしれません。

けれど、3回に1回でも、
こう思えられたなら、
また違った時間を
過ごせるかもしれません。


ある子どもが言いました。
徘徊するお爺ちゃんを見て
「お爺ちゃんは冒険家」だと。



  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編

2017年12月15日

「貝殻のかくれんぼ」

「貝殻のかくれんぼ」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

子どもたちは砂場遊びが大好き。

砂は作ったり崩したりが簡単なので、
ごはんづくりから、
大きな山やトンネルをつくる大型工事など
思いのままです。
たとえ自分の思いと違う形になったときでも
作り直すことが簡単なので、
年齢に関係なく
思う存分遊びを楽しめます。

先日、2歳のユウちゃんとナアちゃんが
砂を手に取り、砂の感触を楽しんでいました。

「あ、み~つけた!先生見てみて」
とユウちゃん。
なになに?

じっくり見るとそこには、
まるで子どもの小指の爪ほどの
貝殻がありました。
「かわいいね」と、
隣にいたナアちゃんも
覗き込んでいます。

するとユウちゃんが貝の上から
少しの砂をかぶせ、
「あ、どこかにいった、
隠れたよ、どこにいったかな」。
ナアちゃんも「どこにいったの~」と
笑いながら探します。

「あ、ここにいた!」と
2人して喜ぶと、
またユウちゃんは上から砂をかけて、
「どこに隠れたの~」。

貝殻を隠しては探し出す、
かくれんぼをしているよう。

2人は何度も何度も
それを繰り返しては
笑い合っていました。

さあ次は砂を使って
どんな遊びを楽しむのかな。

また教えてね。



  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編

2017年12月08日

「笑ってはいけない」

「笑ってはいけない」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

毎朝、9時を過ぎると
玄関先に停まる数台の福祉車両。
その車たちからゾロゾロと
その日の利用者が降りて来られる。

その女性の必須アイテムは
シルバーカー。

ご自分の身体ほどもある
そのシルバーカーは
使ってんだか、使われてんだか
よく分からない。

今朝もゆっくりと
そのシルバーカーを押しながら
歩くのだが、
どうしても右へ右へと
それがちだ。

なので、私たちは
「左・左」と声を掛ける。
「そうね、そうね」とその女性、
苦笑いしながら修正するけれど、
今度は左に寄り過ぎて
透明な扉にぶつかり、
どうにも前に進めない。

そんなこんなで毎朝、
玄関は先を急ぐ利用者たちで大渋滞。
こうなってくると、
私たちも「お手伝いしてもいいですか」と
シルバーカーの向きを変え
渋滞を緩和させる。

面白いのがこの後だ。
その女性、後ろを振り返り
「みんな、遅いぞ。早くこい」と言いながら
大きく手招きする。
いやいや、姉さん!
渋滞の先頭はあんさんでっせ!と
言わんばかりのブーイング。

笑ってはいけないけれど、
何だかかわいらしくて、
ついつい笑ってしまう。

何だか目に浮かぶようでしょ?



  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編

2017年12月03日

「どっどど」

「どっどど」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんも吹きとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう

— 宮沢賢治『風の又三郎』


冷たさの増す冬空を見上げると
この「どっどど」がめぐってくる。
風と共に何かを予感させる。

山間にある小学校に転校してきた
ひとりの小学生と村の子どもたちとの
十二日間の物語。

共同体の成員からみた、
外部からの訪問者。

既成の共同体に溶け込めず
はじき出されることもあるだろう。
一方、温かく受け入れられることもあるだろう。

この物語の展開も
転校生の阻害ではなく、
共同体との一体化である。


共に生き、共にすごすこと。
共生についてふれられてきた。

ある日突然やってきて、
仲良くなってきたら、いなくなってしまった。

海の果てからやってきて、恵みをもたらし、
やがて去っていったマレビトの姿と重なり合う。


本年も残すところ、ひと月、
去り行く年を振り返りつつ、
来る年へと思いを馳せる。

それは、少年時代の
ひとつひとつの小さな想い出の積み重ねと
将来への夢であった。

就職、進学なにやら身辺が騒がしいが、
ここはゆっくり、さあ澄んだ空を見上げてみよう。

「どっどど」
  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)健康新聞

2017年12月01日

「2人で雑巾がけ」

「2人で雑巾がけ」
~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

5歳児のクラスは
毎日給食後に掃除をします。

当番制で
グループごとに

自分たちの部屋はもちろん
隣の広い遊戯室や
事務室まで続く長い廊下などを

きれいにしてくれています。


事務室までの廊下の拭き掃除を
担当しているのは
最近は
ユウくんとコウくんの2人組。



スタートとゴールは
自分たちの部屋の前

事務室の前が
ちょうど折り返し地点で

四つんばいの姿勢で雑巾に手を置き
す~いすいとやってきて
また戻っていきます。


2人は
廊下をきれいにするだけでなく
どうやら
速さも競っているようです。


「もう着いたよ~」と
先に行くのはユウくんが多く

そんな時コウくんは
悔しそうな表情を見せながら
事務室前を折り返していきます。




雑巾は汚れを拭き取り
小さなゴミやホコリも集めます。


先日
事務室の戸をあけて

「先生、ゴミがいっぱい集まったよ。見て」とコウくん。

どれどれ、ほんとだね。


じゃ、先生がゴミを集めるねと
声をかけようとしたとき

ホウキとちりとりを手にして
こちらに向かってくるユウくんの姿が。



そうか、2人は競っているけれど
協力もできているんだね。
最年長のクラスだけあるな。

ちょっと頼もしくなりました。

「2人で雑巾がけ」
  

Posted by syuri at 07:00Comments(0)介護編