社会福祉法人守里会 新聞連載コラム

「白い雲と富士山と」
～心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて～


楽しみにしていた
お別れ遠足からの帰途、
バスの中から遠くに
山並みがよく見えました。

朝の大雨が上がったばかりで、
山々の中腹には
白い雲がかかっています。

いち早く見つけたのはコウくん。

「山のまんなかに雲があるよ！」。

コウくんの隣に座っていた
フウちゃんも気が付き、
反対方向にも顔を向けて、
北側の窓から見える山にも
雲がかかっているのに
気づきました。

「あっちの山もや」。

今日はどの山も、
白い雲の中からにょきっと
頂きが顔を出しているように
見えます。

遠くの山のはずなのに、
てっぺんは緑色が鮮やか。

それにしても、雲がこんなに低く降りているのも
珍しい光景です。

コウくんは「あの雲の下は雨が降ってるんで」。
バスが通っているこの道は
雨がやんでいるけど、
あの山の中腹は
まだ雨なんだねと返事をした直後、
「あ、ふじさん！」というコウくんの声。
窓の外を振り返ると、
南の奥に三角形の
すらっとした山が見えました。
保育所からも山は見えるけれど、
あんなにすっきりときれいな三角形の山は
見えないね。

三角錐の美しい山、
それは富士山。

テレビや写真などで見て
知っているんだね。

富士山の知名度にも関心した一コマでした。