2015年10月02日

「お月様」

「お月様」

~心に積み重なる様々な出来事をこのコラムに寄せて~

 中秋の名月とかスーパームーンとか言われて今週は何かと月を見上げる日が多かったのではないでしょうか。私もそのうちの一人。まん丸の、今にも落ちてきそうな大きな月を見ていると、ふと思い出した。「月」は日によってその姿が欠けて見えていても「月」であることに変わりはなく、認知症を発症した人もそれと同じだという一節を。
 認知症を発症すると「出来なくなることも増えるし、何となく人が変わってしまったな」って思っていませんか?いえいえ、そうではありません。美味しいご飯を作ってくれていたお母さんは、昔のように一人でおご馳走を作るのは難しいかもしれないけれど、娘さんと一緒ならいつもより美味しいご飯が作れます。お母さんが作る料理の味も、お母さんが家族を想う気持ちも、みんなが美味しそうに食べてくれた時にお母さんが感じる喜びも、昔と何も変わりはないのです。
 形は変わってもお月様はお月様。認知症を発症してもその人がその人であることに変わりはないのです。何かにつまずいた時に是非見上げてみてください。欠けて見える月を。けれど丸い月を。

「お月様」


同じカテゴリー(介護編)の記事画像
「春のように、穏やかに」
「神様からの宿題」
「白い雲と富士山と」
「祖母の手縫い」
「今日の給食は何かな」
「授業仲間」
同じカテゴリー(介護編)の記事
 「春のように、穏やかに」 (2018-03-30 07:00)
 「神様からの宿題」 (2018-03-23 08:57)
 「白い雲と富士山と」 (2018-03-16 07:00)
 「祖母の手縫い」 (2018-03-09 07:00)
 「今日の給食は何かな」 (2018-03-02 07:00)
 「授業仲間」 (2018-02-23 07:00)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
「お月様」
    コメント(0)